確認する順番:Seed、設定、実行環境
図:このガイドで確認する3つの項目

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Seedを同じ値にしても、モデル、生成設定、実行環境が違えば画像が一致するとは限りません。Seedは再現に必要な記録の一つです。まず同じ環境内で基準画像を再生成し、次に条件を一つずつ変えると原因を調べやすくなります。ここではStable Diffusionなどの画像生成で比較実験を行う人向けに、記録する項目と切り分け方を整理します。

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Seedだけでは再現条件がそろわない

画像生成では乱数が使われます。Hugging FaceのDiffusersではGeneratorで乱数の状態を管理できますが、再現性にはCPUとGPUの乱数生成の違いや計算環境も関係します。Diffusersの再現性ガイド

同じ数字を設定したという記録だけでは、同じノイズが同じ計算経路で処理されたかまでは分かりません。比較するときは、画面に見える設定と、裏側の実行環境の両方を残します。

最初にそろえる項目

区分 記録する項目 見落としやすい違い
モデル 配布元、ファイル名、版やハッシュ 表示名が同じ別バージョン
追加要素 LoRA、適用強度、追加の補助モデル 適用し忘れ、強度の変更
入力 プロンプト、除外語、参照画像 語順、空白、参照画像の加工
生成設定 Seed、解像度、サンプラー、Steps、CFG 既定値や設定の自動補正
後処理 拡大、顔補正、再描画、保存形式 元画像は同じでも後処理が違う
実行環境 ツール、ライブラリー、GPUなどの版 更新前後の計算方法の変化

使っていない項目は「なし」と記録します。空欄だと、未使用なのか記録漏れなのか区別できません。

三段階で原因を切り分ける

1. 基準画像を作り直す

最初の出力を保存し、その設定を読み込み直して同じ環境で再生成します。この時点で差があるなら、別のサービスとの比較へ進む前に、ランダム指定、自動補正、バッチの扱い、後処理の有無を確認します。

PNGに生成設定が保存されるツールでも、そこに全条件が含まれるとは限りません。拡張機能や環境の情報は、別の設定ファイルやメモにも残しましょう。

2. 変更点を一つにする

Stepsを比較するなら、そのほかの設定を固定します。モデル、Seed、解像度まで変えた画像同士を並べても、何が差を生んだか判断できません。

サンプラーとStepsのように組み合わせが結果へ影響する場合は、まず一方を固定した比較を行い、次に組み合わせを変える、と実験を分けます。初めから全設定を総当たりするより、調べたい疑問を一つずつ扱えます。

3. 複数のSeedでも確かめる

一つのSeedで好ましい変化があっても、それが別の出発点でも起こるかは未確認です。比較する設定群に共通のSeed一覧を用意して、同じ条件の組を繰り返します。必要な試行数は目的に合わせて決め、少数の結果を一般的な最適値として紹介しないようにします。

Generatorの状態にも注意する

Diffusersで同じGeneratorオブジェクトを使い続けると、乱数を生成するにつれて状態が進みます。同じSeedから始める比較では、各試行の前に同じSeedでGeneratorを作り直す方法があります。公式ガイドは再現性を重視する場合にCPU Generatorを案内していますが、対応方法は利用するパイプラインで確認してください。乱数状態とGenerator

この違いは、記事へ「Seed固定」とだけ書くと伝わりません。Seedの値に加えて、試行のたびに初期化したかも記録しておくと、別の人が追試しやすくなります。

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比較記録のテンプレート

試行 調べる条件 固定した条件 確認したい点 結果
A 基準設定 モデル・Seed・入力・環境 再生成で一致するか 未記入
B Stepsだけ変更 AからSteps以外を維持 形や細部がどう動くか 未記入
C Bを別のSeedで確認 同じSeedの基準画像も作る 変化が別の出発点でも起こるか 未記入

これは記録用の例であり、生成結果ではありません。結果欄には「良くなった」だけでなく、「背景の直線が途切れた」「指定した物体が残った」など、比較した箇所を書きます。

よくある疑問

少し違うだけなら、再現できたと扱えますか?

目的によります。画素の完全一致が必要な試験と、構図や特徴の傾向を確認する比較では合格条件が違います。実験前に、何を一致と呼ぶかを決めます。

別のGPUなら、結果が違って当然ですか?

必ず違うとも、必ず同じとも言えません。環境差が原因候補になるため、まず同じ環境での比較を確立します。環境を変えた結果は、変更前後の条件と一緒に残します。

ネガティブプロンプトを同じにすれば比較できますか?

入力の一部しかそろっていません。モデル、サンプラー、解像度、後処理なども確認が必要です。

関連する読み物

各設定が何に関わるかを整理したStable Diffusion設定ガイドと合わせると、比較する項目を選びやすくなります。このページでは特定の推奨数値ではなく、差の原因を調べる手順に焦点を当てています。

使用モデルの配布元を控える

モデルを探す際のCivitaiへのリンクは元記事と同じリンク先を使用しています。選んだモデルは表示名だけでなく、版と配布ページも記録してください。

元記事と、このガイドの範囲

Stable Diffusionの設定はどれが効くのか|100枚以上を振って実測した

AI OTAKU LABOの既存記事を資料に、機能・使い方・比較を再構成しました。元記事の実測を新しい実験結果として扱ってはいません。

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